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現在は、水産業も一定の供給ができるよう生産が安定しています。この背景には魚の「養殖」技術の開発・研究が盛んに行われた成果といえるでしょう。鯛や・ヒラメ・ふぐ・エビ・ホタテやアワビなどの養殖は結構知られていることですが、大形の回遊魚であるマグロの養殖技術もほとんど完成しています。
こうした養殖業で使用される魚の飼料ですが、家畜業と同じような問題を抱えています。決して広くない「いけす」に大量飼育された結果、魚にストレスがたまり、病気になりやすくなります。そのため、栄養剤や病気予防の効果のある薬剤が飼料に混入されています。そして、養殖の場合も畜産の肉と同じように、化学物質が残留した魚や貝は、私たちの健康に悪影響を与えます。
そこで、化学物質の残留しないよう、薬剤の種類、使用量や使用する期間などを法律によって決められています。ただ、法律で規制していますが、それでも魚の中に、化学物質が残留してしまうものです。養殖魚に一般的に投与される薬剤には、細きんなどを退治するオキシテトラサイクリンと呼ばれる抗生物質があります。これを私たち人間が摂取し続けると、成長に悪影響をあたえるとされています。そして、この抗生物質が養殖魚の検査により、法律で決めた基準を上回るものもみつかった例があります。
また、養殖業で問題になることに、養殖に利用されている、いけす用の編みなどに、貝や海草などが付着しないように使われている薬品です。いままでは、海草などの付着を防止するために、有機スズ化合物が使用され続けていましたが、毒性がある上に、海に溶けた物質が養殖している魚や貝の成長に悪影響を与えたりするなどの理由より、1990年代になると利用が禁止となりました。しかし、現在は利用されていないとはいえ、禁止となる1990年代以前で使われてきたものが水中や海底の泥の中に残留しており、問題が完全に解決されたとはいえない状況です。
また、トラフグの養殖場では、トラフグに寄生する虫を退治するために、ホルマリンと呼ばれる化学物質が使用されることがあります。この化学物質は、高い可能性でトラフグの体内に残留します。これは発ガン性を伴う危険性があるとされており、私たちの健康へ悪影響を及ぼします。
さらに、問題とされていることにホルマリンが養殖のいけすから外の海へ流れ出し、水を汚染することです。熊本県では、いけすより流れたホルマリンが原因で周辺の海の生物に被がいをでたこともあるのです。
養殖が活発に行われている湾では、養殖魚に与えた飼料の残りかすが海の底に沈み、腐った泥のようになる部分もでてきました。こうした残りかすを、海の生物が餌として食べることもあります。すると、養殖以外の天然魚も化学物質を含む餌を食べることになり、何らかの影響がでてくることも考えられます(養殖は狭い場所に生物を多数詰め込むため、水がすぐに汚れてしまいます。そしてこれら養殖魚が食べきれなかった餌が海底に沈み、たまっていき、ヘドロになることもあります)。
いけすで海との区切りをしっかり付けていたとしても、結局は海とつながっているために、海をまったく汚染しないことにはつながらないのです。世界中の海を汚染しないためにも目前の環境を大切にすることが大切です。
スーパーなどの鮮魚販売コーナーでは、さまざまな魚が売っています。天然魚、養殖魚など、商品についているラベルをきちんと確認し、購入する癖を付けることが、健康管理には必要なことといえるでしょう。
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