![]()
日本において牛や馬などの家畜を飼うと言うことは、農作物を生産するときの手助けとしてのものでした。しかし、戦後になると、日本人は豚肉を多く摂取するようになり、畜産業が盛んになりました。私たち消費者が多く食べるようになったため、ニーズに応えるために業者は牛や豚、鶏などを大量に飼うようになったのです。
そして、飼育の効率をよくするために、家畜を狭い屋内で隙間なく飼育するようになりました。牛や豚、鶏などの動物が、まるで「工場」で大量生産しているような状況になりました。こういった最悪の環境の中で育つ家畜は、次第にストレスがたまっていき、しまいに病気になるものが現れます。
病気になることを防ぐために、家畜の餌に薬剤を混入して食べさせるようになりました。また、予防のみではなく、家畜が早く成長して大人になるように成長剤も含みました。アメリカでは、牛の耳に成長剤をうめ、ゆっくりと体内に染みこんでいくように飼育することが一般的になっています。
農薬・化学肥料を使用することで、農作業が楽になりますし、収穫量が安定します。したがって、現在は牛、豚やニワトリなどの畜産業においても、農作物を育てるときと同様に、多くの化学物質が利用されています。
こうした化学物質を使用することで問題になることが、出荷時の肉に薬剤が残留してしまうことです。そのため、出荷する前になると、数日間、化学物質を含む薬剤を家畜に投与することをやめる期間をもうけています。しかし、出荷前のわずか数日間だけでは、どうしても残ってしまう薬剤が出てきてしまいます。
ヨーロッパの各国では、牛に使用される成長剤に発ガン性の疑いがあるため、成長剤を利用した牛の輸入を禁じています。
成長剤や予防のための薬剤とは別に、もう一点、問題とされているのが、餌に含まれる農作物に含まれる農薬からくる影響です。国内では家畜の餌の大半を外国産のもの、いわゆる輸入作物なのですが、アメリカやオーストラリアなどで出荷時にポストハーベスト農薬(※長期間の輸送時にカビなどが発生しないように出荷前に収穫した農作物に農薬を散布すること)が使用されています。
そのため、餌に農薬が残留していた場合、その餌を食べて育つ家畜の肉、または内蔵などに、農薬に使われた化学物質が残ってしまうことも考えられるのです。確かに、化学物質を利用すると、安価で大量生産することが可能になります。しかし、このような手法がいつまでも続いてしまうと、私たちの健康に少なからず陰を落とし続けることになるのではないでしょうか。本当に安全な食べ物を生産できるのかをよく考える必要があると思います。
牛肉のBSE問題はさまざまな分野に影響を与えたり、大きな問題となっています。BSE(牛海綿状脳症)とは、牛の脳にはじめは穴があき、そして次第に脳がスポンジのようにやわらかくなって、命を落としてしまうという病気です。このBSEにかかった牛を人が口にすると、人に感せんしてしまう可能性があります。BSEとなる原因には、異常プリオンというタンパク質といわれています。BSEが世界各国で問題になったのは、牛の餌として与えられていた肉骨粉であると考えられています。
この肉骨粉とは、牛などの家畜の食べることのできない部分である骨や内臓を砕いて製造したものです。本来であれば、廃棄物として扱われるものでしたが、廃棄物を餌に流用することで飼料代を安く抑えることができるのです。しかし、目先の利益にこだわった結果、BSEという大きな問題をつくってしまうことになりました。
これらの背景を教訓に、私たちの食の安全を確保するためには、家畜そのものの管理だけではなく、与える餌の管理もしっかり行うことも大変重要なのです。
![健康食品の安全性[女性・健康・健康食品]](../img/top_main_menu-01.png)











